世界のCO2排出量
CO2排出量の最も多い米国は毎年57億トン以上を排出し、
全世界の約23.9%を占めています。
日本は米国の約5分の1ですが、4番目に多い国です。
日本の部門別CO2排出量の推移でみると、
工場などの産業部分が37.9%を占めますが、
1990年度から若干減少しました。一方、総排出量の5分の1を占める運輸部門は
1990年度比で19.8%の高い増加を示しています。
 
 
2005年2月16日、
地球温暖化防止に向けた国際的な取組みの象徴ともいえる
京都議定書が発効されました。
地球温暖化の主な原因といわれているCO2などの温室効果ガスは、
産業革命以降、確実に増え続けています。こうした事態を重く見て、
世界では地球レベルで温室効果ガス排出量の削減に取り掛かりました。
先進国は2008年から2012年までの約束期間中に
温室効果ガスの全体量を1990年の水準より、
少なくとも5%削減すること、削減幅は国によって差があり日本とカナダは6%、
アメリカは7%、EUは(加盟15か国全体で)8%削減する
という目標をもっており、
法的拘束力のある国際的な取組みとして誕生したのが京都議定書です。
 
 
BDF(バイオディーゼル燃料)を使用したときに発生するCO2は、
植物油の原料である菜種や大豆などの植物が成長過程において
光合成により吸収したCO2が考慮される為(カーボンニュートラル)、
ライフサイクルで見るとCO2を増加させておらず、
新たな発生量としてカウントされません。
つまり、実質ゼロカウントとなり、CO2の抑制効果に繋がります。
 
 
<バイオマス>
植物は光合成でCO2を吸収している為、
燃焼により生じるCO2とプラスマイナス・ゼロと算出することが出来ます。
つまり、CO2の吸収・排出が循環している為、
カーボン(=炭素)ニュートラル(=中性)なのです。

 
 軽油を使用した場合のCO2排出量は、
1リットルあたり2.64kg(軽油 2.64kg - CO2 / L)ですので、 
BDF(バイオディーゼル)年間使用量:100L×365日=36,500L
CO2削減量:2.64kg×36,500L=96,360 kg - CO2=96t - CO2
CO2削減量:年間約 96t
 
   
 
バイオディーゼルはカーボンニュートラルな燃料であり、
CO2排出量ゼロカウントといっても、
軽油のライフサイクル全体と比較して、
バイオディーゼルを製造・使用することで排出される
CO2の量が多ければ、地球温暖化に悪い影響を及ぼすことになります。

各自動車用燃料の温室効果ガス排出量を
ライフサイクルの視点から算出した結果が、下図となります。
ハイブリッド車の健闘が目立ちますが、バイオディーゼルはさらに優秀です。
原料となる植物の栽培とバイオディーゼルの製造を
国内で行う国産バイオディーゼルの場合でも、
軽油と比較してCO2排出量を削減できます。
軽油をそのまま消費し続けるよりもバイオディーゼルを使用するほうが、
トータルでCO2削減に貢献できます。